格安SIMを扱う会社は多数ありますが、そのほとんどがドコモ回線を利用しています。携帯電話を扱う会社はドコモ、au、ソフトバンクの3社があります。その中でドコモ回線を利用する格安SIMが主流という状況は他社キャリアユーザーには多少不便といえるのです。
ですがそんな状況下、auの回線を利用するMVNOの存在があるのをご存知ですか?
mineo、UQmobile、Fiimo(フィーモ)、IIJmio(ミオフォン)がそれにあたります。それでは、au回線のMVNOであるこの4社を徹底比較してみましょう。auユーザーには朗報の格安SIMならば、SIMロックを解除することなくそのままau端末で使用可能ですよ。
au系の格安SIM一覧
mineo
mineoの特徴は、上限高速通信容量によってお好みの料金プランを選べることです。500MB~10GBまでの5段階プランになっており、各段階にデータ通信専用シングルタイプと音声通話対応デュアルタイプがありそれぞれの料金が決まっているのもです。現在au携帯で通信量をあまり必要としない方には、高速通信容量が少なめなタイプももちろんありますので心配は無用です。
気になる通信速度ですが、実用に対応した速度を保持しますから使い勝手に差はありません。通話に関しては、通話定額のオプションを付けることも可能ですし、IP電話サービスLaLacallを利用することも可能ですから通話料金を抑えることはできます。
また、mineoはユーザー同士でパケットを分け合える『パケットギフト』という仕組みを採用しています。つまりmineoユーザーであれば家族や友人同士であまったパケットを分け合うことができるのです。
それだけではなく、mineoユーザーであればそれだけでパケットを分け合うことも可能です。これは『フリータンク』『チップ』と呼ばれる制度です。何が何だかわからないという不安をお持ちの方には『マイネ王』というコミュニティからmineoに関するスマホ情報やQ&Aが掲載されていますので活用できますから初心者には安心です。
少し前までは、iphoneはmineoを使えませんでした。ですが現在はiphoneも使用可能になっています。購入をお考えの際は、mineo公式サイトから動作確認端末の一覧を必ず確認しましょう。
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UQ mobile
UQ mobileは、UQコミュニケーション提供のMVNOです。WiMAXでもよく知られていますね。
UQ mobileの格安SIMの料金プランは、厳選4種類となっています。大まかにいいますと月3GBの高速通信が利用可能なプランと、低速通信でも無制限となっているプランになっています。
また、他社に真っ向から対抗する『ぴったりプラン』という無料通話と各種アプリがセットがあります。これは通信品質が高品質だとかなり評判が良いもので格安SIM界の中でも断然トップといわれています。
UQ mobileのプランは正直なところバリエーションにはとんでいません。ですがどれも魅力的な内容であることは間違いありません。
月3GBのプランであればほとんどの方にちょうどよいのもすし、『データ無制限プラン』ですと安価な料金でデータ量の上限無く使用可能です。UQ mobileの通信速度は500kbpsとなっており通常の通信であれば支障のない速度です。これがmineoとの違いといえます。
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IIJmio(ミオフォン)
2016年10月1日よりau回線を扱っているIIJmio(ミオフォン)。IIJmio(ミオフォン)の特徴は、電話料金を安くできるオプションを扱っていることです。これは、au回線での格安SIMの中では、IIJmio(ミオフォン)だけなのです。通話オプションには『誰とでも3分&家族と10分』『誰とでも5分&家族と30分』があります。
また、ほとんどのau回線格安SIMは3日間一定量の通信を行った場合、通信制限がかかってしまいますが、IIJmio(ミオフォン)ですと3日間6GBまでは制限対象にならないという嬉しい制度を採用しています。
通信速度は最大370Mbpsとau回線格安SIMの中ではトップの格安SIMです。
ですが、auの端末を利用の場合、SIMロックを解除可能な端末でなければいけませんので確認が必要です。
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Fiimo(フィーモ)
2016年2月に誕生したFiimo(フィーモ)。こちらの料金プランは、上限高速通信容量によって自分に合ったプランを選択できるmineoと同様なプラン形態です。3GB、5GB、10GBの段階があり、それぞれデータ通信専用と音声通話対応の格安SIMが用意されています。
同様なプラン形態であるmineoと比べますと、mineonoの方が安価であることや、『フリータンク』機能を採用していることから無料でパケットを分けてもらえるなどのお得さがありますので、現時点でいえることはやはりFiimo(フィーモ)を選ぶよりもmineoを選ぶ方がお得であることがいえます。
ですがFiimo(フィーモ)も今後の展開が望める可能性もありますから注目していきたいところですね。
J:COMモバイル
au回線を扱う上記4社の他にJ:COM(ジュピターテレコム)が提供しているMVNOがあります。SIMとして月3GBのドコモ回線プランがありますが、その他に、いわゆるガラホと呼ばれる折りたたみ型Androidスマホとセットのau回線プランも提供しているのです。
J:COMモバイルの特徴は、『J:COMオンデマンド』アプリというJ:COMテレビ会員向けの動画配信サービスを利用の際はデータ通信量に加算されないという特権があることです。ですがこれは、スマホセットでなければau回線にはなりません。
SIM単体の場合はドコモ回線になりますので注意が必要です。J:COMモバイルはこのように多少ややこしく、これは今後の改善点といえますね。J:COMの動画配信サービスユーザーであれば検討するのもいいでしょう。
auMVNOに転向するメリット
- 月額料金の大幅な節約が可能
- 通話をしない方には非常にお得
- 半強制的な有料オプションが無いので安心
- MNP可能な通話付きプランも選べる
- au LTE利用によって屋内の電波が届きやすい
- WiMAX2+のモバイルルーターも使用可能
- Cメール、SMSが無料(SMS対応端末のみ)
- テザリングは無料
- 端末セット購入でなければ2年契約には縛らない
auMVNOに転向するデメリット
- auサービスは受けられない
- auキャリアメールが使えない
- au契約中は9500円の解約料がかかってしまう
- auスマホの分割払いが途中の場合、残額が全額支払いになる
- 新規に契約する場合は端末本体が必要
- 容量を使い切ってしまうと速度制限がかかる
au解約に関して、更新月以外であれば費用が必要にあることもあります。現在のスマホ契約期間の確認することは大切なことです。確認してからの検討が好ましいでしょう。
au回線格安SIMの注意点
4G LTE対応の端末が必要
au回線の格安SIMは3Gデータ通信は行っていません。4G LTE通信のみの通信を行っていますので、4G LTE対応の機種のみでの利用ということになります。
つまりは、旧モデルの3G回線対応の機種では利用できないということです。また、山間部や一部の地方などでは4G LTEエリア外の場合がありますので、その場合データ通信ができない可能性があるということをお伝えいたします。
Vo LTE対応機だとSIMロックの解除が必要
高音質通話可能なVo LTE対応の端末の場合、SIMロックを解除しなければ利用不可能です。
2014年12月からauでVo LTEが開始されています。ですからこの時期以降に発売の機種はVo LTE対応ということとなります。ということからもau回線の格安SIMを使う場合、ほとんどSIMロックの解除が必要といえるでしょう。